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呟き…
第9章 どこまでが浮気…6
どう見ても車が5台は入る車庫…。
外車ばかりが3台ほど並んでる。
「こっちの空いてる所に停めたらええよ。」
相馬さんの指示でその車庫に車を入れる。
別に悠真が居ても不機嫌には見えない。
ただ…。
「この辺りはパーキングとか無いからタクシーで来いって言うたのに…。」
相馬さんが呆れた口調で言う。
「なら、最寄り駅を教えてくれれば…。」
「最寄り駅まで歩いて30分は掛かるから結局はタクシーになるよ。」
ふむ…。
悠真が言うように庶民には、とても不便な街だと1人で納得してまう。
「てか…、今田さんは招待してないよ。」
ヘラヘラと笑う相馬さんの言葉に固まるしかない。
悠真は涼しい顔で相馬さんを見てる。
「招待して貰ってないとダメですか?だったら悠真と帰ります。」
私だけが慌てる。
「まあ、今田さんだからええよ。だけど今日は僕が来夢ちゃんを借りるね。先週から約束してた事もあるし今田さんは適当に遊んでてや。」
駐車場から家の方へ向かいながら相馬さんが言う。
「お好きにどうぞ。」
悠真はいつもと変わらずに淡々と答えてる。
お好きにとか言うな…。
やっぱり相馬さんを苦手だと思う。
少しでも油断すれば私の生活に踏み込まれるような気がして警戒心が疼く。
駐車場の出口を出れば長い廊下がある。
そこはもう家の中…。
「土足…。」
「うん、うちは土足やで。」
アメリカですか!?
相馬さんの言葉に驚くしか無い。
「海外の客とか来るから…。」
そう言われて相馬さんの仕事が海外相手に取り引きするトレーダーだと思い出す。