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呟き…
第4章 どこまでが浮気…1
結局、悠真が
「後で買い物にでも連れてってやるから飯は我慢して出前で食おう。」
と千代子ちゃんを宥める。
この買い物が問題だと私はため息を吐く事になる。
千代子ちゃんが欲しがるのはブランド物のバッグやお財布…。
それも高校生に必要なのか?と聞きたくなるような高級ブランド品ばかり…。
現在、彼女が通う学校は私立のお嬢様学校。
不登校気味だった千代子ちゃんが中学の時に仲の良かったお友達は全て公立に進んだ。
千代子ちゃんだけが不登校気味で成績が悪く私立を専願するしかなかった受験。
その高校はとんでもなくお嬢様な学校…。
「学校の子は皆んなブランド財布しか持ってないからチョコだけ浮いてるの…。」
そう言い訳をしては何個も悠真にブランド財布を買わせようとする千代子ちゃんだからと私は買い物に行きたくないオーラを出す。
「来夢も買うか?」
悠真なりに私の機嫌を取ろうとする。
「要らない…。」
私は必要性と実用性を感じないと物を買いたいと思わない。
安全帯と呼ばれる腰ベルトに取り付ける工具用のツールバッグならば喜んで買いに行く。
なめし革で作られた丈夫で機能性の高い物が好みだったりする。
悠真はそんな私にため息を吐く。
お洒落を忘れたら女として最低だと悠真は思ってる。
だから一応は悠真の為に仕事じゃない日は努力する。
今日の服装は水色のニットワンピースに白のブーツという出で立ち。
持って来たデニム地の手提げバッグは普通のお店で買ったセール品だけど、それなりに落ち着いたファッションにはなってるつもりだ。
メイクはルージュ程度しかしない。
爪は短く切り磨いた事すらない。
千代子ちゃんは私と違い高校生なのに爪がツヤツヤで薄いピンク色のマニキュアを付けてる。