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呟き…
第4章 どこまでが浮気…1
そういうお洒落の違いも千代子ちゃんが私を気に入らない理由になる。
「悠ちゃんは可愛くて落ち着いた奥さんを貰えるから良かったね。」
お昼に出前で取ったお蕎麦を食べながら悠真のおばあちゃんが言う。
悠真の母、奈美おばちゃんの事を考えるとおばあちゃん達は悠真の結婚がかなりの心配事だったらしい。
悠ちゃんと呼ばれる事が照れ臭い悠真が苦笑いをして
「こいつ、落ち着きなんかねえよ。」
と私を指差す。
まあ、私は内弁慶であり外では基本的に大人しい。
黙ったままおばあちゃんに愛想笑いだけを浮かべればおじいちゃんが
「千代子もこういう女の子にならないと…。」
と蕎麦なんか食べたくないと我儘を言って、結局ピザを別に注文した千代子ちゃんに言う。
「そんな小学生みたいな女の子がいいとか言うのは年寄りとロリな危ない奴だけだよ。」
千代子ちゃんは悠真をロリな危ない奴と断言する。
「えらい言われようや…。」
悠真が笑って千代子ちゃんの言葉を笑いに変える。
私だけが笑えない。
笑えないまま千代子ちゃんを連れて午後からは買い物に出掛ける事になる。
「狭い…。」
私の軽自動車の後ろで私の車に文句を言う。
「助手席と変わってよ。」
千代子ちゃんがそう言えば悠真が
「これ、来夢の車。」
と嗜める。
「なら来夢さんが運転すればいいじゃん。悠兄が後ろに座ってよ。」
「俺が後ろに乗れるかよ。」
180以上ある悠真に軽自動車の後ろの座席は地獄だ。
因みに千代子ちゃんは165もある。
長身の家系らしいが千代子ちゃんはそれもコンプレックスであり、何かと私に嫌味を言う。
「自分が小さいからって小さい車とか買うかな。悠兄が自分の車を買えばいいじゃん。」
悠真に4つの丸が連なる高級車を買えと千代子ちゃんは煽る。