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呟き…
第4章 どこまでが浮気…1
「俺の仕事と生活に車は必要ないからなぁ。」
悠真は私の車を運転しながらのんびりと答える。
仕事で使わないならば車は無駄な経費になると悠真は考えてる。
膨れっ面の千代子ちゃんを連れて車は彼女のお目当てであるブランドショップへと着いた。
「悠兄っ!これっ!新作のバッグとお財布なの。学校で持ってないのはチョコだけなんだ。」
だから学校に行きたくないオーラを千代子ちゃんが出して来る。
財布とバッグで軽く20万を越える。
「悠真…。」
流石にそれはあかんやろうと悠真の腕を掴む。
奈美おばちゃんが絶対に怒る。
去年は違うブランドの財布を買っただけでおばちゃんから凄い怒られた。
『財布なんか1個有ったらええねんっ!何万もする財布を何個も買い与えたってバイトもしてない千代子には入れる中身がないやろっ!』
おばちゃんは鬼の形相でそう叫ぶ。
今までに悠真が千代子ちゃんに買い与えた財布やバッグは既に3つ以上…。
それでも今までは1回の買い物で10万を越える事がなかった。
今回は新作という事もあり、かなりの値が張る。
「来夢さんは黙っててや。来夢さんに買うて貰おうなんか思ってないし…。」
千代子ちゃんは私からそっぽを向く。
従妹…。
あくまでも従妹だが悠真には数少ない家族であり、1人っ子だった悠真が本当の意味で妹と呼べる存在に一番近い子…。
それでも我儘が過ぎると私は悠真を止める。
「今回だけやぞ。」
悠真が買う決断をする。
「悠真っ!?」
「俺が買うんやからええやろ。どうせ年に1回くらいの事やし…。」
お正月だからと悠真はやはり千代子ちゃんを甘やかす道を選ぶ。
お年玉だって渡してる。
これ以上は甘やかさないという約束だったのに…。
悠真は困った顔を私に向ける。