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呟き…
第4章 どこまでが浮気…1
「来夢ちゃんと話し合うべきだよ。その為に来夢ちゃんを呼んだんやろ?」
そう藤井さんに言われればおばちゃんは口を閉じるしかなくなる。
私だけが未だに訳がわからんとお腹が空いてる事からため息を吐く。
「ほな、来夢ちゃん。後は頼むで…。」
おばちゃんは私に悠真を説得しろと言い含めて帰って行く。
待ってえや…。
そうは思うがおばちゃんが居たら話が平行線のままだから諦める。
とりあえずは悠真と寝室に籠る。
千代子ちゃんはおばちゃんが消えた途端にテレビを付けて私を見ないフリをする。
「すまんな。」
悠真が一応は私に謝る。
悠真の言い分を聞いてやる。
千代子ちゃんは自分の気持ちを理解してくれない親とは話をしたくないから今週だけ悠真の家に居たいと主張してる。
「何処に泊める気や。」
「オカンが使うてた部屋。」
元は私の部屋。
今は私と悠真が同じ寝室を使ってるから空き部屋になってはいる。
「ほんまに来週から学校には行くんやな?」
「そう約束はした。」
今日は水曜日…。
週末には知佳叔母さんが迎えに来ると悠真が言う。
「なあ、悠真。」
「なんやねん?」
「あんまり甘やかすなよ。」
「わかっとる…。」
ならばと私は帰る事にする。
その後の奈美おばちゃんは私の決断に目くじらを立てたが、あまり言い過ぎても今の千代子ちゃんには逆効果だと藤井さんと2人で説得した。
その週の金曜日の事だった。
「なあ…。」
と言う男の人に現場の近くでいきなり腕を掴まれる。
「ひっ!?」
悲鳴を上げてその人を見る。
「え?悲鳴とか上げる?」
その人が困った顔で私を見る。
「相馬さん!?」
驚いて叫ぶ。
相馬さんは財閥の一族の1人…。
一応は悠真の仕事のクライアント様という立場の方で極めつけは親戚に政治家も居るらしい。
そして、その本性はかなりの遊び人…。
彼女が5~6人は居るとかいう危ない人。
「やっぱり今田さんの彼女やん。」
驚く私に普通の笑顔を見せて来る。