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呟き…
第4章 どこまでが浮気…1
「明日、相馬さんから食事に誘われてんねんで…。」
「相馬社長が?」
私の方の状況を説明して悠真に千代子ちゃんをなんとかしろと責める。
「そない言われても…。」
悠真は悠真なりに千代子ちゃんが学校に行く気になるように解決の糸口を探ってる最中だ。
これが他人なら冷たく放り出して終わるくせに…。
あくまでも従妹だからと悠真が迷いを見せる。
「奈美おばちゃんの言う通りや。甘やかせば更に悪化するだけや。今の千代子ちゃんは引き篭もりをやりやすい場所で引き篭もりをやってるだけやん。」
私は悠真の間違いを正す。
「自分で気付かせてやりたいんや。こんな生活がまともな訳がないってな。」
だから掃除も何もせずに千代子ちゃんがやりたいようにやらせてゴミ屋敷にしたと悠真が言う。
「あほやろ?ゴミ屋敷のままで平気なんやって引き篭もりの人は山ほど居る。要するに逃げる事が楽やと感じるから感覚が麻痺すんねん。」
私が言わずとも悠真だってわかっとる。
「そうやな。明日はチョコに掃除させてから家に帰らせるわ。」
悠真がそう決心する。
「今回は悪いけど相馬社長との食事は来夢だけが行ってくれ。」
悠真の言葉にため息を吐く。
私に人見知りがあるのを知ってて知らん人と飯を食うて来いとか言うか?
まあ、相馬さんの誘いを断れなかったのは私だから仕方がないと諦める。
しかし、状況は次の段階で更に悪化する事となる。
「なあ、悠真。私のバッグ知らんか?」
悠真の寝室のクローゼットの中にあるはずのバッグを探すが見当たらない。
「知らね。家の方じゃねえの?」
私の実家の方にあるんじゃないかと悠真は言う。