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呟き…
第5章 どこまでが浮気…2
自分の考えや感情を口にするのが苦手だ。
文字にして書く事は気にならないくせに…。
よほどキレたりしない限り私は自分の意見を飲み込む癖がある。
それは余計ないざこざを起こさない為の処世術だと悠真は言う。
臆病者だから…。
ビビって自分の言いたい事が悠真にしか言えないだけの事。
その悠真にすら千代子ちゃんの件では自分の思いが言えなくてすれ違いになってまう。
そう思い込んでる私に相馬さんは
「人が苦手には見えないよ。やたら素直でわかりやすい子やとは思うけど…。」
とか言う。
住んでる世界の違う人。
だから相馬さんがやたらと大人に見える。
「苦手ですよ。」
「普段は保護者任せにしてるからやろ?来夢ちゃんは間違いなく芯のしっかりした子やと思うからお互いの事を少しでも理解が出来る話をすれば苦手意識はなくなるはずや。」
確かにそうかもしれないと思う。
大学時代の先輩である玲奈さんとか、1度私を理解してくれて馴染んでくれる人には私は本音を話す。
玲奈さんはそんな私を
『うちの3歳の子の話し方にそっくりや。』
と言うて優しく笑ってくれる。
3歳の子に似てる。
いっぱいいっぱいになりながらでも自分の思いを伝えようと話す姿が似てるらしい。
苦手な人に対しては冷めた言葉しか言わないと会社の上司からも言われた事がある。
『仕事の内容だけを淡々と説明して機械みたい。』
そんな言い方までされた事もある。
自分でも人見知りがあるのはわかってる。
誰にでも愛想良く話すが出来ない子。
相馬さんが私に1歩近寄れば私は1歩下がってまう。
「つまらない人間なんです…。」
そうやって自分を卑下する。