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呟き…
第5章 どこまでが浮気…2
悠真が泣きそうな顔をする。
「うざっ…、ここって悠兄が買った家なのに、来夢さんって勝手に来て言う事が凄い偉そう。」
千代子ちゃんが私を挑発する言葉を投げかける。
「……。」
私は私の従妹じゃない従妹の存在を無視する。
「チョコはちょっと黙ってろ。ここは俺の家であるけど来夢の家でもあるんや。」
「でも、まだ結婚してないじゃん。」
「それでも来夢の家でもあるんや。」
悠真はそれだけを繰り返す。
嘘つき…。
そう思う。
元々、この家は私や私の家族から逃げる為に悠真が買ったマンションだ。
私と結婚が決まったから私の家でもあると悠真は言うけれど、やはり悠真が自分で買った家であり、悠真が何をしようと悠真の自由なんだと私も思う。
「しばらくは来うへんわ。」
「来夢!?」
「悠真はなんでも自分で処理出来るやろ?私の意見なんか始めっから無いのと変わらんし。」
「それはちゃうぞ。」
「悪いけど…、嘘は嫌いや。」
既に2度も千代子ちゃんを家に帰すという約束を反故にされた。
これ以上の私の言葉や悠真の約束は無意味だと心が冷めた私は悠真と距離を置く。
結婚は夫婦で乗り越えろ…。
お父さんから言われた言葉を無視して私と悠真はバラバラに動く。
悠真を突き放すようにして悠真の家を出た。
悠真は千代子ちゃんと…。
私は相馬さんと…。
今は、そうなっても仕方がないと自分に言い訳をする私になっていた。
翌週の土曜日には朝から本当に相馬さんが私を迎えに来る。
その週は何故か、相馬さんが3日に1度くらいのペースで私に電話を掛けて来るようになってまう。