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呟き…
第5章 どこまでが浮気…2



人見知りがある私が悠真という保護者無しで人脈の広い相馬さんと出掛ける事は良い事だとお父さんは判断をしたらしい。

私を乗せて車を出した相馬さんがハンドルを握りながらクスクスと笑う。


「なんか変ですか?」

「いや、今田さんが言うてた事を思い出した。」

「悠真が?」

「お父さんが鬼のように怖いって…。」

「すみません…。」


未だに私に過保護になるお父さんは私が悪くても悠真にプレッシャーを与えたりする。

そのプレッシャーを今回は相馬さんにも与えたらしく相馬さんが


「いつものノリで下手に口説いたら殺されそうや。」


と苦笑いをする。


「いつものノリって…。」

「あー…、僕の悪い癖で…、気に入った女の子は口説いてまう癖がある。」


どんな癖やねん…。

呆れて相馬さんを見れば相馬さんは


「先に言うとくけど口説くのが好きなだけで相手が嫌がる時まで無理強いとかせんよ。」


と口を尖らせる。


「口説くのが好きって…。」

「感覚はゲームの攻略と同じ…。可愛い子とご飯に行けたら男って嬉しいもんやん。」

「彼女さんは怒らないんですか?」

「彼女言うても今は5人ほど居るよ。どの彼女が怒るんや?」

「何故…、5人…。」


やはり女ったらしでタチが悪い人なのか?

そんな人の誘いにほいほいと乗って良かったのかと不安になる。

お父さんと来れば良かった…。

そう後悔する前に相馬さんが


「あのさ、5人は俺との付き合いはそれで良いって納得してる子やからな。さっきも言うたけど嫌がる子には無理強いはしない。」


と宣言する。

私の身の安全はちゃんと保証するらしい。

そういう意味ではほんまに不思議な人やと思う。


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