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呟き…
第5章 どこまでが浮気…2
今回の走行会は岡山にあるサーキット…。
そこまでの道のりで相馬さんの話を色々と聞く。
隠し事が無い人…。
彼女は5人…。
しかも彼女同士でも連絡を取り合ってるとか相馬さんが言う。
「彼女同士で連絡ですか!?」
「僕の悪口をお互いで言うとるからやろ。」
余裕の表情で相馬さんは笑う。
「喧嘩には?」
「ならない。ルールを決めてある。」
「ルール?」
相馬さんが彼女の中の誰かとデートと決めた日は絶対に他の彼女は邪魔をしないルール…。
相馬さんが知らない所で彼女同士の関係が険悪になるような喧嘩をしないルール…。
「ルールとかある関係って…、なんかおかしくないですか?」
「まあ、変やわな。けど人間が3人以上居たら、ある程度はルールが出来上がるもんや。家族でもルールはあるやろ?」
「そりゃ、まあ、そうですけど…。」
要するに相馬さんの彼女達が作ったルールは家族の暗黙ルールと同じだと相馬さんは言う。
家族でも私は弟の部屋に勝手には入らない。
家族でも険悪な喧嘩は他の家族が気不味くなるから、ほどほどでお互いを許し合う。
それと同じ事だと言い切る相馬さんって本当に不思議な人だとしか思えない。
「でも、相馬さんがそうやって堂々と浮気してるのを許せる彼女ばかりなんですか?」
私なら無理だと考える。
私だけの人にならない人…。
だから千代子ちゃんに取られてる悠真に気持ちが冷めてしまう。
「だから無理強いはせんって僕は言うてるやん。嫌なら僕という人間の恋人になりたいとか思う方が間違いなんや。僕もその分は彼女達にやってやれる事は出来るだけやってるつもりやし…。」
彼女達に対して何一つ不自由なく至れり尽くせりをするのは、その為だと相馬さんは胸を張る。