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呟き…
第6章 どこまでが浮気…3



「まだ僕が怖い?」


相馬さんが真っ直ぐに私を見る。

嘘を見抜かれてる。

泣きたい気分になる。

保護者が居ないから…。

ビビりの私は相馬さんを怖がってる。

無理強いはしないって言うたくせに…。

無理矢理に私の心の中を相馬さんは覗きたがる。


「相馬さんが怖いです。」

「今田さんが居ないから?」

「今の悠真は私の知ってる悠真じゃないと思う。」


今は私に理解が出来ない悠真だ。

千代子ちゃんの事だけで精一杯な悠真は私の気持ちを考える余裕の無い悠真だから嫌いだと思う。


「誰かに今田さんを取られた?」

「別に浮気とかじゃないですよ。」

「でも、自分の男が自分の知らない男に変わる瞬間って誰かに取られた時やで?」


全部を見透かされてる。

本当に怖い人だと感じる。


「悠真の従妹が色々ある子で…。」


誰にもした事が無い話を何故か相馬さんに話す。

後で悠真に怒られるかもしれへん。

勝手に悠真の事を話すな。

それは誤解を招く恐れがある。

悠真には人の感情がわからない。

変に誤解を招くとますます人の気持ちなどがわからなくなるからと悠真は怯えてる。

それを嫌という程、理解してるくせに私は悠真の事を相馬さんに話す。

相馬さんは既に悠真を知ってる人だから…。

悠真かて勝手に私の話を相馬さんにしたから…。

まるで腹癒せのように私は相馬さんに話をする。

イライラする。

悔しさと哀しみが私の中で渦巻く。

私はなんで悠真と結婚するの?

相馬さんは全てを捨ててでも相馬さんが良いと言える女の子が欲しいとか言う。

私は仕事を捨てられない。

悠真も千代子ちゃんを見捨てる事が出来ない。


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