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呟き…
第8章 どこまでが浮気…5
大体、どこまでが浮気…?
恋愛感情だけが浮気?
例え恋愛感情抜きだとしても私と悠真の関係が崩れるとすれば、その原因となる存在は全て浮気の対象になるのかもしれない。
それは考え過ぎか?
自分の考えが極端過ぎて阿保らしくなりお風呂を出て部屋に戻る。
悠真はいつもと変わらない。
ベッドに座りパジャマを着た私を自分の膝に乗せて私の濡れた髪をタオルで拭く。
平謝りをするつもりもなく、言い訳をするつもりもないらしく黙ったまま私の髪を拭き続ける。
迷ってる。
本当は逃げ出したいのかもしれない。
今の状況が悠真の理解を超えてるのだろう。
私を怒らせたとは思ってる。
それ故に、いつもの優しいだけの悠真を演じてる。
「走行会は…。」
そう悠真が呟いた。
楽しかったか?
言葉に出さなくとも理解が出来る付き合いだ。
「百合さんとは悠真が連絡を取れるんか?」
いきなりの嫌味で切り返す。
「百合さんって相馬さんの彼女のか?」
「そうだよ。元々は悠真の知り合いやろ?」
「俺の知り合い?」
とぼけてるのか?
それとも何かを誤魔化したいのか?
「相馬さんを紹介してくれた人が百合さんやろ?」
私の問い詰めに悠真が頷く。
「あー…、そんな事があったな。」
「だから、百合さんの連絡先は直接悠真が知ってるんやろ?」
「俺は知らん。モデル事務所なら社長さんの名刺があるから伝言なら伝えてくれるぞ?」
とぼけてるというよりも悠真が戸惑う表情を見せる。
「百合さん、相馬さんと別れて東京に行く。もう相馬さんとは連絡が取れなくなるから悠真なら連絡が取れるかもって相馬さんが言うとった。」
百合さんが東京に行く話をしても悠真はそれがどうしたという顔で私を見る。