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呟き…
第8章 どこまでが浮気…5



頭が混乱する。

混乱するからイライラとする。

一体、悠真は私のなんなんだ?


「百合さんが東京に行くんやで?」

「うん、前から行きたいと相馬さんに言うてたみたいやな。」

「悠真は何とも思わんのか?」

「人の女に興味は無い。」


やはり、こういう流れの会話になるのはいつもの悠真だとは思うが少し寂しい気持ちになる。

悠真は仕事上の関係の中で百合さんとの個人的な付き合いは無意味であると判断した為に携帯に百合さんの連絡先を登録しなかった。


そういう奴だよな…。


そう理解が出来るからため息を吐く。


「なら、悠真はわざわざ我が家に何しに来た?」


私の髪を拭き終わった悠真が私の質問に微妙な表情を浮かべる。


「ちょっと…、夫婦の営みをしようかと…。」


くだらない冗談で誤魔化そうとしやがる。


「まだ夫婦ちゃうし、明日から仕事やから用事が無いならさっさと帰れ。」


悠真を無視してベッドに潜り込めば悠真は情けない顔で私の方を見る。

ここからは間違いなく平謝りのパターンだ。

しかし…。

平謝りされて状況を終わらせても私の中で生まれてしまったモヤモヤが消えるとは思えない。


「あんな、来夢。今回は俺が悪かったと思うてるねん…。」


頼りない声で悠真がモゴモゴと言う。


「何が悪かったと思うたんや?」

「いや、だから…、チョコの事で…。」

「千代子ちゃんはまだ悠真の家か?」

「あー…、まあ…。」


これでは悠真が謝る意味がない。


「このまま千代子ちゃんと暮らすつもりか?」

「いや、そのつもりは無い。だから明日からチョコを学校に行かせる。」

「どうやって?」

「俺が学校まで送ってく。」


頭が真っ白になった。


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