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呟き…
第8章 どこまでが浮気…5
千代子ちゃんもわかってるらしく
「連休明けは1人で行くよ。友達が一緒に行ってくれるって言うてるし…。」
と笑って答えてる。
私が考えてたよりも世の中は単純な事で複雑な心境に追い込まれ、単純に解決するらしい。
千代子ちゃんが帰った翌日から連休スタートという日常が始まる。
今ひとつ、天気が悪いが悠真はボロボロになりながらも仕事を終えた。
仕事部屋で机に突っ伏する悠真をちょいとボールペンで突いてみる。
「ンコ的な扱いするな。」
「匂うからな…。風呂入って来いや。」
「夕べ、入ってないだけやんけっ!」
「毎日、入れや。」
「来夢さんみたいに汚れ仕事とちゃうし…。」
ブツブツと言いながらもお風呂には入ってくれる。
悠真が居ない隙にと仕事部屋の掃除をする。
この部屋だけは迂闊に掃除をしたら悠真はキレる。
仕事が終わった直後だけ掃除が許されるという私にとっては非常に迷惑な部屋だ。
「書類…、捨てんなよ。」
頭にタオルを乗せたままトランクス1枚という姿の男が文句を言う。
「なら、必要な書類は整理しろ。」
「どうやって?」
壁の書類棚は既に満員御礼になってる。
「まずは棚から片付けろやっ!」
「ん…、その辺は微妙な書類が多くてな。」
「もっと広い事務所を別に借りるか?」
「通うのが面倒…。」
千代子ちゃんや奈美おばちゃんの不登校遺伝子はしっかりと悠真にも組み込まれてる。
「わざわざ掃除の専門業者を雇ったくせに…。」
「仕事部屋だけは死守しました。」
パンツ1枚姿で腕を組み鼻息を荒くして胸を張られても片付ける事すら出来ないのであれば情けない男の見本にしか見えないのが人の心理である。