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呟き…
第8章 どこまでが浮気…5



「悠真さん…。」

「はい?」

「掃除の邪魔をするなら、ぶちのめす…。」

「すみません、ごめんなさい、着替えたらすぐにでも手伝います。」


基本的に逆らわない男というのは日常生活の上で実に便利な存在であると実感する。

午前中は仕事部屋の掃除を済ませ、午後からは買い出しに行く予定になってる。

今回は飛び切りの大型連休であり、旅行など何処に行っても混雑は避けられないだろうという判断と夏にはハワイへ行く為に無理な出費は控えようという事でお互いの意見が一致した。

お陰様でダラダラ連休を貪る私と悠真は引き篭もりを計画的に遂行する。


「どうせなら食い倒れするか?」


悠真が聞いて来る。

大阪の街で食い倒れとは、あちこちで食べ歩きしようという意味である。


「ほな、お昼は難波(ミナミ)に出て帰りは梅田のデパ地下で買い貯めしよか?」


難波から梅田への移動途中でウェディングドレスも買いに行く。

天気が悪く、雨は降ったり止んだりを繰り返してる様な日はこんな1日が意外と楽しかったりする。

難波に出てたこ焼きを食べる。


「ドレスを買う店は?」

「長堀の方や。」

「近いな。」

「うん…。」


本音を言うなら、私はあまり乗り気じゃない。

サイズが無いから仕方が無いのはわかってるけど一度しか着ないドレスに10万とか嘆きたい。

たこ焼きの後は肉まんやらアイスを食べて難波の街を見て回る。

私はこの段階でお腹がいっぱいだというのに悠真は


「足らん。ラーメン屋に行くか?」


とか言うて来る。


「無理…。」

「なら寿司やな。」


寿司屋なら一貫くらい食べれるだろうと無理矢理に私の胃袋に食べ物が押し込まれる。


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