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呟き…
第8章 どこまでが浮気…5



無理な食事に胸焼けまでする。


「これ以上の食事はウェディングドレスの試着の段階で吐くかも…。」

「胸元がブカブカやから大丈夫やろ?」

「殺すっ!」


食べ物はもう見たくないと私の意見でウェディングドレスの販売店へと移動する。


「どんなパターンがお好みですか?」


1000着以上もあるというドレスのカタログをパッドで見せて貰い、その中から自分用のドレスを選ぶ。


「サイズ直しでどのくらいの時間が必要ですか?」

「3ヵ月もあれば…。」

「お盆休みに間に合いますか?」

「充分に間に合いますよ。」


そんな会話の中でドレスを選ぶ。

好みはシンプルでタイトなドレス…。

しかし、そういったデザインはチビッ子に似合わないと理解済みであるが故に定番であるフレアタイプを選んで試着する事にしてみる。

一番小さなサイズを着て、お店のコーディネーターさんが私の背後から安全ピンなどでウエストや裾の長さの調整をしてくれる。


「悠っ、どない思う?」


背中は安全ピンだらけで見れた物じゃないが、第一印象だけの確認をする。


「初めてバレエの発表会に出る子みたいや。」


悠真が呟き、慌てるコーディネーターさんが


「そんな事ありませんよ。よくお似合いですよ。」


と苦笑いであからさまなフォローする。

ここが自宅ならば即座に回し蹴りを悠真に喰らわせてるところだが、今はTPOを意識して我慢する。


「Aラインタイプの試着をお願いします…。」


こちらは悠真好みである可愛い系フリル付きドレスなのだから文句は出ないだろうという判断だ。

袖の無いAラインタイプは肘までの白いレース編みの手袋をする事になるから面倒臭いとか考える。


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