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はなむぐり
第5章 はなむぐりと花
「おじさんの部屋着くたくた…ん…」
蜜樹は私の長年愛用しているくたびれたグレーのTシャツと黒の短パンを笑う。ただ、その無垢な笑顔と格好がアンバランスで、短パンのみの自由な空間で再び起き上がる。
「蜜樹」
「うん?」
「嫌じゃなかった?」
「嫌なときはなかったよ。だけど…なんか初めてだったから…おじさんが蜜樹のここ…恥ずかしかったけどやめてほしいって思わなかった。おじさんはここ臭くないの?」
蜜樹の素直な言葉に私の好きは留まることを知らない。
「全然。すごくきれいだった。好きな人とセックスするのは幸せなことなんだよ。おじさんの夢が叶ったよ。ありがとう」
「うん…蜜樹も嬉しい」
不安なときや甘えたいとき。『私』ではなく『蜜樹』と自分の名前を口にする。
胡座を掻いたくぼみに蜜樹を引き寄せ、後ろ向きに座らせて両手をお腹に回した。キャミソールの肩紐が落ち、ショーツと同じ水色でレースが施されたブラジャーが見えた。
ふっくらと寄せられたお椀型の胸を両手で包み込み、交互に揉んだ。
「おじさん…ん…はぅ」
肩にもたれてくる蜜樹は目を瞑り、私の両膝を掴んで腰をくねらせる。
名残惜しい胸から手を離し、きつく抱きしめた。
「蜜樹は可愛いから、おじさんいつまでも飲み物飲ませてあげられないな」
「蜜樹もおじさん格好いいからずっとこうしていたくなるの」
好きな人と同じ気持ちというのは幸せなことだが、血の繋がりはどうしても。
「おじさん、蜜樹は結婚しなくてもおじさんと同じ奥田だよ。だから、ずっとおじさんのもの」
私の不安定な気持ちが伝わったのか、そんなことを口にする。
どうしてこんなに私を愛してくれるのか。