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はなむぐり
第6章 花の慰め



寝室の窓から見える夕暮れ時の空はどこか秋を感じ、日中は暑い暑いと感じながらも夜になれば半袖だと鳥肌が立つ。
半分開いているドアから見えるリビングのテーブルには、昼寝をする前に飲んだアイスコーヒーの空のグラスが二つぴったりと並んで置いてある。

私の腕を枕にして寝息を立てる姪。

足元に置いた扇風機でなびく黒髪、激しく口づけをしたせいで膨らんだ赤い唇、黒いシンプルなブラジャーからはふっくらとした立派な谷間、タオルケットをはぐればぴたりと閉じた花びらを隠す茂みが見える。
タオルケットをかけ直すと、女性らしい丸みのある身体が強調されてたまらない。

かろうじて幼さが残る小熊のような丸い鼻を指でなぞる。

昼寝をする前に素早くトイレで欲を流したのに、今も厭らしく脈を打っている。

胸に抱き寄せて汗の引いた身体を撫で回す。

目を瞑り、昼間の蜜樹を浮かべる。

あのあとリビングに移って座椅子に座らせ再び股に顔を埋め、何度も何度も味わった。身体は元気よく跳ね、腰をくねらせて感じていた蜜樹。

タオルケットの中で蜜樹の手が私を探す。すぐに迎えに行き、手を繋いだ。口元には笑みが。

明日の夕方までいられる幸せ。

しかし、頻繁だといくら叔父と姪とはいえ疑われてしまう。
アルバイトの送迎だけでも嬉しいが、この秘められた時間が何より恋しい。

部屋中に漂う私にしか分からない蜜樹の香りを吸い込み、きつく手を繋ぎ直した。

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