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はなむぐり
第7章 恋いこがれる、はなむぐり
私は着たままだったコートを脱ぎ、黒のタートルネックのセーター、そしてグレーの厚手のパンツとトランクス、靴下を脱いだ。
肩で息をしている蜜樹を見下ろしていると、脱いだ服を乱暴に投げ捨てる度に太ももをぴたりとくっつけて足の指をもじもじと。
蜜樹がさらに自分自身を美しく見せるようにおしゃれをしてきてくれたというのに、自分の防寒重視の服装にひどく後悔した。
そして中年の裸は見るに堪えない。
蜜樹を抱き起こして立たせると、潤んだ両目は私を見つめていて、寒さもあってかだらんとぶら下がる皺だらけのモノに目を移した。
『あぁ…』と甘い声を漏らすとワンピースの裾を思いきりたくし上げて脱ぎ捨て、乱れた髪も気にせずにブラジャーを外した。
つい最近まで嫌々と恥ずかしがっていた姪はおらず、つんと突き出た二つの赤い実と範囲が広がった黒い茂みを、微笑みを浮かべて見せている恋人。
指先が触れて手のひらが合わさり指が絡まる。
ガラス張りの扉を開ければ身体中を刺すような寒さ。しかし、目の前には紫色のお湯が波打ちラベンダーの香り。湯気が安らぎを与えてくれて、蜜樹の髪を後ろにひとつに結んで団子状にし、私の身体にボディーソープを塗りたくって蜜樹を抱きしめて身体をこすり合わせて洗っていると、泡だらけになりながら私の身体にしがみつき、きゅんきゅんと鳴きながら爪先立ちになっていた。
柵越しに見える美しい山と湖に映る逆さまの山。
湯気が舞って幻想的で、蜜樹のほんのり赤くなっていく身体もまた、さらに美しく見せている。
『熱いよぉ』と言っていたのは最初だけで、私の両脚の間に座って頰をすり寄せてくる。
蜜樹が自慰をしていたのを覗き見て以来の乳房。
私が蜜樹の花の蜜を啜るときは決して生の乳房を見ない。我慢できなくなるからだ。
しかし、目の前にはたまらないものばかり。
蜜樹のお腹に両手を回して、すり寄せる頰に噛みつく。
「はぅっ…ん…」
「いい子だ。しっかり温まろう。冷えた身体をしっかり」
柔らかくあたたかい頰。
何度指でつついて癒されたか。
「おじさん、すごく幸せ。あたたかいよ…もっとくっついていたい」
蜜樹は目を瞑り、片方の目から涙を流した。
私は舌で舐め取り、この塩辛さを忘れてはならないと強く抱きしめた。