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ふしだら音楽室〜汚された制服〜
第2章 はじまりの音楽準備室

「ちょっと、中村君?」
美羽のよく通る声が、再び悠人を現実へと引き戻す。
悠人の童貞故の妄想にみちた美羽への淫らな想いを気取られないよう、とぼけた返事をかえす。
「大丈夫だと思うけど……」
もう……と美羽はため息をつき悠人にぐいと迫る。
「やっぱ不安ですから明日朝練しましょう。明日、朝7時に音楽室に集合してください」
「え、ちょっと待ってよ。7時って早すぎない?」
「早くないですよ! わたしたち3年生の最後の学祭なんですよ。みっともない演奏できないですよね?」
美羽の情け容赦のない言葉に悠人はへこんでしまう。
美羽が美貌に満ちた、いろんな表情を見せつけるからうまくできないだけなのに、と理不尽な言いがかりをつけたくなってしまう。
悠人と美羽たち高校3年生の代は学祭を最後に部活を引退することになる。
そして、その後は受験勉強に専念するのだ。
部長の美羽にとっては、自分の高校生活を総括する大事なイベントである。
そのことは悠人も理解している。
真面目に演奏すればできるとは思うが、これまでの練習では実際にテンポがずれてしまうのだから朝練もやむなしという思いもある。
「したかない……か」
悠人はポーズとして美羽の強引すぎる決定に不満をもらしてみるが、自然と頬がゆるんでしまう。
こみ上げる笑みを止められない。この顔を美羽に見られるわけにはいかない。
そそくさと引き上げる準備をし始めてごまかす。
山口美羽と二人きりになれる。
これって高校最後のチャンスかもしれない。
悠人は胸の内で、よっしゃーとガッツポーズをとっていた。
美羽のよく通る声が、再び悠人を現実へと引き戻す。
悠人の童貞故の妄想にみちた美羽への淫らな想いを気取られないよう、とぼけた返事をかえす。
「大丈夫だと思うけど……」
もう……と美羽はため息をつき悠人にぐいと迫る。
「やっぱ不安ですから明日朝練しましょう。明日、朝7時に音楽室に集合してください」
「え、ちょっと待ってよ。7時って早すぎない?」
「早くないですよ! わたしたち3年生の最後の学祭なんですよ。みっともない演奏できないですよね?」
美羽の情け容赦のない言葉に悠人はへこんでしまう。
美羽が美貌に満ちた、いろんな表情を見せつけるからうまくできないだけなのに、と理不尽な言いがかりをつけたくなってしまう。
悠人と美羽たち高校3年生の代は学祭を最後に部活を引退することになる。
そして、その後は受験勉強に専念するのだ。
部長の美羽にとっては、自分の高校生活を総括する大事なイベントである。
そのことは悠人も理解している。
真面目に演奏すればできるとは思うが、これまでの練習では実際にテンポがずれてしまうのだから朝練もやむなしという思いもある。
「したかない……か」
悠人はポーズとして美羽の強引すぎる決定に不満をもらしてみるが、自然と頬がゆるんでしまう。
こみ上げる笑みを止められない。この顔を美羽に見られるわけにはいかない。
そそくさと引き上げる準備をし始めてごまかす。
山口美羽と二人きりになれる。
これって高校最後のチャンスかもしれない。
悠人は胸の内で、よっしゃーとガッツポーズをとっていた。

