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淫縛~寝盗られ妻は逝き色獄に淫涙を流す(旧タイトル:淫妻)
第5章 チャプター05
 画面の中で、智(さとる)の妻の麗(うらら)は浮気相手の玲二(れいじ)と繋がったまま、抱きしめられていた。が、もう一度、軽くキスをすると、麗が上体を起こした。背中を向けて、縛られていた手首を解放してもらうと、さっきまで麗を犯していた玲二のペニスを、口に咥えた。ふたりの淫汁に塗れた、やや硬度を失った男根を、舌で掃除し始めた。
 ――あぁ、麗。
 パソコンの画面で、シックスナインの体位をとっているふたりを眺めながら、智は性的興奮を味わっていた。
 玲二が言ったように、智は麗と玲二が結婚前から、そういう関係にあることは、知っていた。そして、結婚後もその肉体関係が続いていることも。
 その事実を知った時の衝撃は、今でも鮮明に思い返すことができた。いや――今だって、嫉妬で気が狂いそうになっている。だが、同時に自分以外のペニスで絶頂に達している麗のことを思うと、考えただけで性的な興奮を抑えることができなかった。
 寝取られ体質――後に調べて知ったことだが、自分の妻が犯されるのを想像するだけでなく、実際に目にすることで、性的な満足を得られるのは何も、智だけのことではないらしい。
 思い返してみると、自分では気づかなかっただけで、麗と結婚する前から、そういう傾向はあったのだろう。そして、自分が性的な能力で、他人よりも劣っていることは、重々認識していた。
 智にとって、麗は最初の女性ではない。高校生や大学生、社会に出てからも、恋人はいることはいた。もちろん、その全員と肉体関係は結んでいる。ナンパの経験こそなかったものの、親しくなって、自然と付き合いだしたこともあるし、向こうから告白されたこともあった。が、そうした恋人とは悉(ことごと)く、浮気をされて関係が終結してしまうのだ。
 これまで、智が付き合ったことのある恋人は、五人ほど。二ヶ月ほどで関係が終焉したこともあったし、もっと長く――一年以上も続いたこともあった。が、どれも結局は恋人に自分以外に好きな人ができて、別れてしまうのだ。
 そのことで、智はずいぶんと悩んだものだった。自分に魅力がないから、浮気されてしまうのだと思い、恋人の気にいることを色々としてみたり、親しい友人や先輩に相談したこともあった。が、どれも結局は同じ結果を迎えてしまうのだ。
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