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第6章 チャプター06

　玲二が、荒縄に指をかけ、引っ張ると麗の秘裂に食い込み、躯（からだ）がびくん、となった。クリトリスが縄と擦れ、鋭い快感が肌の上を走り抜けていった。
　玲二がスカートの下に、手を差し入れてきた。陰唇に指を潜り込ませ、淫液に塗（まみ）れた指を、麗に示してみせた。
「こんなに、濡れていてもかね。濡れるにしても、早すぎやしないかね」
　麗はそれに反論することができず、唇を嚙んだ。
「さあ、下も脱ぐんだ」
　麗は無言で、スカートのホックに指をかけた。足下に、落とした。これで麗は荒縄以外に、身にまとっているものは何もなくなってしまった。
　玲二の舌が麗の首筋を這い、右手が胸を弄（いじ）り、左手が再び、秘所へと伸びてくるのを感じた。陰核を指の先でのぞられると、ぞくぞくとした歓びの波が躯の芯から生じていった。反射的に、躯がその刺激から逃れようとすると、乳首を摘まれた。指の腹で擦り上げてきた。
「あ、あぁ、あッ、あン、あ、あ、ああ……」
　玲二の愛撫に吐息を漏らすと、左手が膣口を捉えた。人差し指と中指が、麗の中へと入り込んできた。玲二に言われた通り、愛液でしとどに潤んだ膣壁（ちつへき）を擦りあげられると、それだけで躯がふっと軽くなるような軽度のエクスタシーを感じた。
「もっと、感じさせて欲しいか」
　玲二が囁いた。背中の肩甲骨のあたりを舌が伝い、快美感に麗は眉根を寄せた。
「それは……」
　智に見られていることを考えると、麗はそれにすぐに答えることはできなかった。
　そんな麗に玲二はキスをすると、
「さぁ、今度はおれを脱がしてくれ」と言った。
　麗はこくんと頷くと、玲二のワイシャツやズボン、パンツなどを脱がしていった。すでに、玲二のペニスは興奮で硬くなっていた。
　智にものと比べると、玲二のペニスは勃起の角度はそれほど深くはないが、ペニスそのものは長く、幹も太くて歪（いびつ）な血管が浮き出ていた。それに指を巻きつけると、とたんに牡の臭いが強くなったような気がした。
「あ……あぁ」
　その臭いは決して、女性に嗅がせてはいけない臭いだった。この臭いを嗅いで、興奮しない女性など、ひとりとしていないに違いなかった。また、その立派に屹立したペニスを目にして、麗は視線を逸らすことができずにいた。否、逸らすことを許さない、緊張感を麗にもたらしていた。