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第6章 チャプター06

　麗の中から牝の貌を表出させ、何度も何度も絶頂に導き、自ら吐精するその瞬間まで、決して満足することのない牡のそれを、麗はうっとりとした表情で見つめた。これから一体、どれほどの回数、麗は玲二のペニスに跪き、啼（な）いて許しを請うのだろうか。それを思うと、躯の奥が熱くなるのを感じた。
「ちんぽは好きか」
　玲二が顔を近づけてきた。唇を開け、麗は相手の舌が侵入してくるのを許した。
「は……い。男らしい浮気ちんぽ、わ、私を感じさせてくれる、これが、す、好きです」
「智君のちんぽよりもか」
　麗は玲二から顔を離すと、首を横に振った。
「あの……いえ。それは――」
　玲二は躯を寄せてくると、指を膣口へ差し入れてきた。二本の指でぐちょぐちょと膣壁を掻き回され、麗は玲二に抱きついた。
　智のペニスよりも、玲二のもののほうが好き――そう、はっきりと言うことのできない麗を見透かしたように、玲二は薄笑いを浮かべていた。
「では、智君のちんぽと俺のちんぽ、どこがどう違うのか、言葉で説明してくれないか。何しろ、二本とも詳しく知っているのは麗君、君しかいないんだからな」
　麗は唇を嚙んだ。
　ーーどうして、男のひとは他人のものと比べて、自分のほうが上だと意識づけないと、気が済まないのだろう。
　麗は嘆息しつつ、そう声に出さずに呟いた。
　セックスにしても、行為の最中に感じていることが一番で、どちらのほうがより、悦（よろこ）ばせられるかなど、意味はないと思うのだが――今の麗は玲二に逆らうことはできなかった。
「――玲二さんのおちんぽは、長くて奥まで届きます。抜き差しして……いる、と、時もーー膣壁を太いおちんぽでこすりあげられて、あぁ！」
　玲二の指で麗はGスポットを刺激され、玲二にーー夫でない浮気相手の玲二に、しがみついてしまった。
「俺のちんぽでこすりあげられて？」
　玲二の指の愛撫はGスポットから離れ、奥のほうへ伸びてきた。淫らな水音を響かせながら、玲二の指先が麗を焦らすようにゆっくりと、膣の中を捏ねてきた。
「こ、こすりあ、あげられて、あ……うフン、とっても、か、感じてしまいますッ」