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淫縛~寝盗られ妻は逝き色獄に淫涙を流す(旧タイトル:淫妻)
第10章 チャプター10
 と、玲二がバイブレーターを手にした。色は黒で、それを使って麗がオナニーをしているのはカメラ越しではあるが目にしたことがあり、玲二が行っているように、バイブを使ってのプレイをしてみたい、と思うこともあったが、行動に移したことはなかった。
 バイブレーターのことを知っている、ということは二人にとっての公然の秘密とは言え、麗のことを隠し撮りしていることを告白しているようなものであるし、それにーーどちらかというと、こっちの方が大きいのだが、智のペニスよりもバイブを使ってのプレイの方に麗が感じてしまったらーーそれを目の当たりにしてしまったら、立ち直れない気がするからだ。
 そんなことはないだろうし、夫婦生活は決してセックスだけではないーーとは思うのだが、結局それは夜の生活に自信を持てないでいる自分への言い訳に過ぎないと、わかってはいた。
 麗を失いたくない、との思いはここ数年の間で、かなり大きなものとなってきている。彼女と暮らし続けるとしたら、ある程度の浮気も認めるしかない。が、その一方で、麗のすべてを手にしたいーー彼女の心の中を智という自分の存在で満たしてみたい、という気持ちも大きくなりつつはあった。
「あっあ、あ、あぁン」
 玲二がバイブを麗の膣の入り口に当てた。軽く、擦るように前後に動かした。
「やッ! ……焦(じ)らさないで」
「どうして欲しいんだ。これはあくまでも、君のオナニーで、俺は君の言う通りに動くだけのセックスマシーンなんだからな」
「入り口ではなくて……中までい、挿入れて」
「奥の方までか」
 それに、麗は首を横に振った。
「しッ知ってるくせに。わ、わたしのどこが感じるのか」
「わからないな。はっきりと口に出してもらわないと」
 恨みがましく、麗は玲二を見下ろした。
「ああン……や、やめ、てッ」
 膣口を擦られると疼くのか、麗は眉根を寄せて辛そうな表情を浮かべていた。胸を動かすと、彼女の豊かな双丘が重たげに揺れた。
「奥ではなくて、Gスポットをーーお願い」
「オナニーの時はいつも、そうしているのか」
「え、ええ。そうよ。ひとりでする時はいつも、しているの。だから」
「わかった。こうか?」
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