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愛することで私たちは罪を犯す
第2章 2. 偽りの世界


……………

「19年前。君の両親…私の弟である皇 李月とその妻 瑠莉は、何者かによって殺害された。真夜中のことだった。

二人が殺害されたと警察から電話を受けたのは、本家にいた執事だった。すぐさま私と父上…鶫は、李月の自宅へと向かった。
自宅の中は酷い有様でね。
とても荒らされていて、二人も体を滅多刺しにされていたらしい。
無事だったのは、子供部屋で寝ていた君だけだった。
いや、無事とは言えないな。朝、出勤した使用人が、血溜まりに倒れる二人の前で呆然と立ち尽くしていた君を見つけたんだが、君は一切の反応を失っていた。
ショック状態、だったんだろうね。
記憶をなくしたのも、恐らくそれが原因だろう。
他にも異常がないか精密検査を受けるため、君は皇が関係している病院へ入院することになった。

それからの日々は、私もよく覚えていないくらい慌ただしく、ただただ虚無だった。
そして、二人の葬式と火葬をして、2日後のことだった。
病院に入院していたはずの君が、行方不明となったのは。

二人の死により本家はバタバタとしていたこともあって、入院の世話のために君の側につけていたメイドと君がいなくなっていたことに気づいたのは、病院から連絡があったときだった。
急いで防犯カメラを確認し、君を探したよ。
すると、出入り口のカメラには君の手を引いて病院を出るメイドの姿があったんだ。
…そのメイドが、ある組織のスパイだったとわかったのは、君が連れ去られてから3ヶ月後のことだった。

そのメイドに関する情報は全てがデタラメで、捜査は難航した。
…私達は、一度に三人の家族を、実質失ったんだ」



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