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熱血!風俗嬢
第6章 熱血の6、本番発覚…?お店が無くなっちゃうっ!?
(ま、まさかヤケ起こして全てぶちまけるとは…しくじったか…?)

そこには、すでに着替え終わっているレオが神妙な面持ちで立っていた。

「あたし…先月くらいからこのレオって奴にスパイになれって頼まれてたのっ!店の中を引っ掻き回せって…やり方は教えてやるから言うとおりに行動しろってっ…!」
「えっ…店を引っ掻き回せ…って?」
「頼まれてた…?」
「あの、エセバンドマンみたいな奴に…?」

一同がレオに視線を集中させると、レオは居心地悪そうに目を逸らした。

「言う通りに引っ掻き回してこの店潰したら…あたしが中学の頃から大ファンだったバンドのメンバーに会わせてやるって…レオの知り合いの業界の実力者にも言われてたのっ!だから…だから妊娠もウソなのぉぉぉっ!ゴメンなさぁいっ…!」
「えっ…やっぱりっ…?」
「やっぱり…って?」
「ひなた…!もしかして…ウソだって気付いてたの?」

レオがこっそり逃げる素振りを見せると、純と美春が素早くレオの前に立ち塞がった。

「クソっ…!」
「ちょっとアンタ…洗いざらい吐いてもらうよ…」
「最低!そうやってエマちゃんに本番強要してたんだ!」
「あ、あたしっ…どうも最初っからハメられてみたいなんだ…レオの事もボスの事も信じてたのに…言う通りにすれば“IZANAGI”に会えて…そのまま業界をのし上っていけるって本気で思ってたのに…」
「業界をのし上がるって…何…?」
「エマちゃん、ただ単にそのバンドのメンバーに会いたいだけじゃなかったの…?」

するとエマは肩で涙と鼻水を拭い、少し間を置くと語りはじめた。

「あ、あたしねっ………」

…共に大学教授だったエマの両親は仕事漬けで家を空ける事が多く、ひとりっ子だったエマは小学校高学年頃になると近所の不良仲間と夜遊びに明け暮れるようになった。
そんなエマが中学に上がったばかりの頃、不良仲間に偶然連れて行かれたライブハウスでエマは…

「す…凄っごぉい…何コレ…超カッコイイ…」

『IZANAGI颪』というバンドのステージに全身を突風に貫かれたような鮮烈な衝撃を受けた…!
エマはバンドのステージに感動しただけではなく、演奏とパフォーマンスに酔いしれるオーディエンス達の顔を見てこう思った。
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