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熱血!風俗嬢
第7章 熱血の7、キスだけでイカせちゃうもんっ!?
さらに顧客リストには大沢議員以外の代議士や警察官僚や、マキが知っているメディア関係者も名を連ねていた。

「下手に人通すよりも安心だと思ったのか…案外、簡単に身元明かす人多かったんです…」
「エマちゃんこのリスト…ちょっと使わせてくれない?」
「はい!何か…あたしがしちゃった事の罪滅ぼしっていうか…リカバリーになるなら…」
「コレで、アンディに圧力をかけられるかもしれない…」

マキはエマのスマホを握り締めると、グっ…と強く下唇を噛み締めた。


その頃、アンディのマンションに到着していたひなたは…

「おい、どうした…中に入れよ…」

リビングの入り口でアンディを見据えたまま、中へ入ろうとしなかった。
アンディは夜景の見える大窓を背にしながら、バットマンのような黒いフェイスガードの鼻の部分を指先でなぞっていた。

「嫌だ…!アンディさんに酷い事されたら私、また…アンディさんに同情しちゃって店を…みんなを守れなくなるから…」
「同情…だとっ…!?」
アンディは突然声を荒らげると、テーブルの上のグラスを掴み取って一気にあおった。
ひなたはその勢いに思わず後ずさった。

「アンディさん可愛そうな人なんだもんっ…心の中の大きな傷にフタをしてさぁ?同じ傷を色んな人に付けようとしてメッチャ頑張ってるんだもんっ!」
「なっ、何故そんな事が分かる…?たかが風俗嬢にっ…」
「風俗嬢だから分かるんだっ!」
「…風俗嬢なんてのはなぁ…人じゃねぇんだっ!人の心を失ったゴミ虫だっ…!」
「どうして…なんでアンディさんはそこまで風俗嬢を目の敵にするの?」

するとアンディは、ドサリ…とソファの上に身を投げ出した。

「チっ…お前と話してると本当に調子が狂う…」
「鼻折られて怒ってるのは分かるけど…らいむちゃんに酷い事したから「元」店長にやられたんでしょっ…?」
「酷い事っ…?相手は風俗嬢だぞ…?風俗嬢には何したってイイって昔っから決まってんだよ!社会のケツ紙には…社会のゴミ虫には何したってイイってなぁ!」

そう喚き散らすアンディを、ひなたはジっ…と真っ直ぐに見据えた。

「じゃあ…なんでそんな風俗嬢を自分の女にしようと思うの…?私みたいな風俗嬢を…?」
「ふぅっ…お前の目を見てると本当に調子が狂う…ははっ…」

ひなたに厳しく見据えられたアンディは勢いをくじかれ、大きくため息をついた。
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