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第8章 熱血の8(最終回)、熱血に再点火っ！風俗嬢エリート化計画！？

都市部に着くなり、凄まじいスコールがひなたを襲った。
ひなたはこれでもかと雨粒に打たれながらアスファルトに突っ伏し、わんわんと泣き喚いた…。

「私…お姉ちゃんがに助けてもらうばっかでっ…！お姉ちゃんを救ってあげられなかったっ…！うっ…あうっ…うわあぁぁぁ～ん…！」

ひなたは泣き止むと、お姉ちゃんがいちばんのお気に入りであった、いつも面白おかしい話を聞かせてくれたファッションヘルス『七人の女神たち』へ出向き、

「私が18歳になったら雇って下さいっ！絶対にこのお店を大きくしてみせます…私、いつか風俗王になってみせますからっ！」

開口一番そう店長に宣言した。
こうしてひなたは、18歳になったその日にお姉ちゃんの源氏名だった『ひなた』を襲名し、風俗嬢となったのだった。

「…私がお店のお仕事を出来るだけ面白くやってきたいって思ってたのは、お姉ちゃんに面白いお話を聞かせてあげたいからだったの…子供の頃にいっぱいお話を聞かせてくれたお返しにね…」

そう言ってお姉ちゃんの骨壷を優しく指先で撫でるひなたに、マキが尋ねた。

「お姉ちゃんの写真って…無いの？」
「うん、お姉ちゃん身寄り無かったし…お店にも残ってなかったみたい…」
「そう…どんな顔した人だったの？」
「えっとねぇ…背が低くて童顔で顔が丸くて…何か子供みたいな人だった…」
「なんか…アンタみたいだね…」

するとひなたは、この日1番の嬉しそうな顔で笑った。
その時、

「そうだったんだ…」
「知らなかった」
「ひなた店長…苦労してたのねぇ…グスっ…」
「本当に…このたびはゴメンなさい…」

純と美春とアキナとエマが、個室のドアの隙間から顔を出していた。

「ああぁっ…！みんなぁぁぁっ…！」

ひなたは4人に勢い良く飛び付いた。だが、ひなたの突進力を受け止めきれずに…

「ちょっ…とぉっ！」
「危ないっ！」
「キャアっ…！」
「あ、ダメっ…！」

4人とも通路へ倒れ込んでしまった。

「アンタってもう…学習能力無いんだから…」
「せっかくお酒とか色々買ってきたのに」
「お店に灯り付いてたから、みんなで飲んじゃおうって話になってね…」
「痛たたたっ…」
「ああぁっ！ホントだっ！お酒もご飯も色々あるっ…！」

ひなたはスーパーの袋から通路にぶちまけられた飲み物や食べ物を見ると、にわかに色めき立った…！