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熱血!風俗嬢
第8章 熱血の8(最終回)、熱血に再点火っ!風俗嬢エリート化計画!?
~~~エピローグ~~~


(私も…色々と身辺整理しなくっちゃね…)

マキはビジネス街のど真ん中にあるオープンカフェへ颯爽と入ると、カフェマキアートを注文して公園沿いのテラス席へ座った。
このカフェのこの席は、マキがテレビ局に勤務していた頃からランチや打ち合わせの際によく使っていたお気に入りの席だった。
季節外れの青々とした桜並木がビルの隙間を突っ切るように走り、その脇の遊歩道にはビジネスパーソンだけではなく、学生の集団や子供連れのママ達もベンチに座ってそれぞれに昼食を摂ったり談笑している様子が見下ろせた。
マキがそんな様子を微笑ましげに眺めていると、

「あっ…お、お待たせ…」

寝癖でボサボサの頭に無精髭をたくわえた、長身で痩せ型の男がやつれ気味の面持ちで声をかけてきた。

「ヒカル君!久しぶりっ!元気そうね…でも、ちょっと疲れてる?」

男は一見みすぼらしく見えたが、黄色のチェック柄のパンツと紫を基調とした柄物のシャツをサラリと着こなせる程の一種独特なオーラを湛えていた。

「そうだね、ちょっとここのところ締め切りが立て込んでて…」

男はそう言いながら、マキの正面の席に猫背気味に腰掛けた。

「注文しないの?」
「あぁ、もうすぐに行かなきゃなんないからさ…」
「ゴメンね、そんな忙しい時に呼び出して」
「いや…」

するとマキはスマホを手に取り、画面を男に向けた。

「ねぇ、このバンドって確か…あなたの同級生だったわよね?」
「んっ?あぁ、このヴォーカルのAKIOMIは中学ん時の…ね」

スマホの画面には、マキがテレビ局に勤務していた頃に『IZANAGI颪』というバンドのメンバーと一緒に記念撮影をしている写真が表示されていた。

「このバンドのスタッフにもし空きがあるようだったら、紹介したい子がいるんだけど…“IZANAGI”の追っかけしてたくらいの熱心なファンの子なの…」

すると男はボリボリ…と寝癖の頭を掻きながら、

「多分、スタッフの空きならありそうだよ…AKIOMIもそうだけど“IZANAGI”の連中、尋常じゃなく人使い荒いから…スタッフがすぐ辞めちゃうっていつもこぼしてたから…」
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