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熱血!風俗嬢
第5章 熱血の5、前代未聞、風俗ユニット結成!?
「私、奴を売りたい一心でひとりで色々抱えて突っ走ってさぁ…身の程知らずだったんだよね…」

マキはそっとひなたの肩を抱いた。

「…みんな社会で上手く生きれなかったり…事情があってここにいる…ひなたもらいむちゃんも純さんも美春ちゃんも私も…色んな事から逃げずに、ってか逃げられずにいるのに…なのにあの女!アキナって…あぁやって何もかもから逃げ続ける人って…本当に虫唾が走っちゃうの…」
「でもねぇ?マキさん自身もアキナさんと組む事で…何かがさらに見えるような気がしたの…勘なんだけど…」
「そっかぁ…」

…マキは、向こう見ずなチビっ子で童顔ながら、ひなたの言葉に不思議な説得力を感じた。
そして、人を頼ったり甘えたりするのが元来苦手だったマキは、ひなたの頭に甘えるように顔を埋めた。

「んにゃっ…?マキさん…」
「私、やってみるよ…ひなたが言うなら頑張ってみる…」
「ん…」

そして、忌み嫌うアキナとのユニット結成に覚悟を決めた。
マキに甘えられて嬉しそうに笑うひなたの顔は、まるで幼い子供のようだった。


翌日の開店時間前。レジカウンターの前には、

【ワンオペ風俗はもう古い…!業界初!風俗嬢ユニット祭り!】

と七色のチョークを使って書かれた黒板が置かれていた。
レジカウンターの前にキャスト全員が集められると、ひなたはその前に立って趣旨説明とユニットの組み合わせの発表をはじめた。

「えっとぉ…誰かと組む事ですごい力を発揮する事もあると思うしぃ、タイプが違う人と組んで色々勉強になる事も多いと思うのっ!だから、お客さまにも楽しんでもらいつつ、みんなもユニットでの接客を楽しんで貰えたらイイなって思っててぇ………」

ひなたの説明に多くのキャストが不安げな表情を浮かべる中、純は余裕の面持ちで隣に立っている美春とらいむに小声で話しかけていた。

「私、美春以外だったら誰でもイイわ…流石にアイドル並の見た目の美春と裸で並ぶ自信ないしさぁ…ふふっ…」
「私も純さん以外なら誰でもイイです」
「なっ…何でよぉっ…!」
「だって純さん、小姑みたいに色々うるさそうだし」
「小姑っ…!アンタってホントそういうトコが…」

するとらいむは頬を赤らめ、

「わ、私は…美春ちゃんと組んでみたいかもっ…」

恥ずかしげにそう言った。
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