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セックスパラダイス 欲望と野望の楽園
第11章 鎮根祭
深野が柏手を打つ、襖が開き、美佐とカナが一例して入って来た。

「8月ですが、今宵は見事な月です。偶には、静かな音楽に耳を傾けて頂きます。こう見えて、美佐とカナは楽才に長けてまして・・
ピアノ・琴・ギターを奏でさせて頂く所存です」

「んっ、余興としては面白いが、深野さん、楽器は何処に?」
「おや? 清田様、目の前に最高の楽器を準備してありますよっ」

田中が、したり、とばかりに両手で膝を叩く。
「深野君、これは優雅じゃ・・儂の楽器は、どの様な音色かのぉ?」

「中西さん、私、こんなの聞いて無いわ、帰して下さい」
これからの出来事を察知した由里子が気色ばむ、初心な佳純は、訳が分からず、おどおどとしていた。

「由里子っ、実は監督から、オーディションの最終審査を頼まれていてねっ・・何でも、苦痛は堪えたらしいが、快楽の方の確認がまだらしいなぁ? 今宵、冷静でいられれば合格だそうだよっ」
由里子が、燃える様な目で中西と深野を睨み付ける。

「私、どうしたら良いのですか?」
「んっ、佳純は、事務所で言われた通りに、私達の指示に従ってれば良いんだ・・あ、そうそう、此処での事は撮影されてるからねっ。良く考えて行動したり、声を出したりした方がいいよっ」

中西が合図する、美佐が由里子に、カナが佳純に近付いた。
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