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彼女が突然おっパブで働きたいと言い出した!
第35章 いよいよ劇場デビュー
こんなセリフをぶっこんどいて「ほら!お前何か言ってみろ。」という感じで菊池君が俺の目を見ている。

俺はどうしたら良いか分からなかったが、菊池君の方を掴み「おうよ!俺等天下とったるぜ!」と菊池君の肩を掴んで客席に向かって指を指した。

「お前かっけ~よ。」と菊池君は笑っている。

あまりのネタの意味の分からなさに客席はドっと笑いが起こる。

その様子に俺は「え!?あ、おおおおっ・・・・」という状態になった。

こんな予定外のことをしたのでネタをこのままやったらタイムオーバーになる。

菊池君の目をじっと見て俺は最後の「俺も東京行く!」と叫んだ。

菊池君はテンション100で「お前も来るんか~い!!」と言って挨拶をしてネタを終えた。

本当はもっとネタにはボケを入れていたのだが・・・・

こうするしか無かった・・・

とりあえずタイムオーバーは回避してネタを無事終えられたが、俺は納得出来なかった。

強制暗転にもならなかったので合格となったのだろうが、俺はもう怒りで可笑しくなりそうだった。

ネタを終えて袖に戻ると芸人さんが「お疲れ様です。」と言って声を掛けてくれる。

「ネタの中身なかなか斬新ですね!ワケ分かんなくて面白かったです。」と言ってくれる芸人さんもいた。

ここはプロの舞台であり、サークルの舞台ではないのだ。

菊池君を外に呼び「何であんなこと言ったんだ!?」と問い詰める。

「んんっ~。何だろうな。プロの芸人さんってアドリブをネタの中に入れるじゃん!だから俺も入れたくなっちゃった!」と笑顔で菊池君が言い出す。

「はぁ????」もう俺はありえなくて何も言えなくなる。

菊池君が多少破天荒なのは承知していたが、ここまでとは・・・・

菊池君はウケれば何でもあり!という考えなのかもしれないが、そんなレベルでは芸人を続けていけるはずがない。

俺は少なからずプロ意識があるが、彼はまだ飲み会の面白い奴レベルなのだ・・・・

何だろう俺は無性に空しくなった。

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