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第1章 乳母…1

何故別れるのか？
あんなに愛の言葉をくれたのに？
あの日もセックスしていたのに？
子供が欲しかったんでしょ？

何故？

あおいには矢張り何故？しか浮かばなかった。
家に帰っても一睡も出来ずにいた。


翌日会社に行くと人事部部長に呼ばれ、横領の罪で今日付けで解雇と告げられた。勿論あおいには身に覚えはなかった。

「桜田君が気付き、君の横領した分を自分の監督不届きだからと補てんをすると申し出てくれたんだ。君の罪は公にはしない。だからこのまま会社を辞めてくれ。」

「え？横領？横領なんて…していません。何を横領したというんですか？ちゃんと調べて下さい！」
部長に自分は何もしていないと訴えたが聴く耳を持って貰えなかった。

「課長なら…理由を分かるはず。無実だって分かるはずよ。」
あおいは桜田に説明を求めに桜田を探したが、出張で留守だった。

何かの行き違いで…課長は勘違いをして
こんな事になっているんだとあおいは焦り慌てていた。
頭の中はぐしゃぐしゃだった。