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フツウ、ノ、オトナ - エロ教師って呼んでやるよ
第2章 カイキャク

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そんな座り方して、

脚の間が開くんだね。


先生なのに、中が見えていいの?

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「南浪先生、授業の進度早いですよね。」

パソコンから顔を上げると、同じ学年を担当している笠原が立っていた。


「大事なところ、飛ばしているのかも。」

「ちがいますよ、テストのクラス平均、いつも僕のところよりずっといいし。どうしたら、追いつくかなー」


私は笠原先生の授業が好きなのに、と思った。口にはしなかった。

大切なことはテストの点数だけでは測れない。生徒の心に、ずっと残り続けるものがその1時間にあるかどうか。それは点数に繋がるとは限らない。テストが終わった後、授業中の話が綺麗さっぱり忘れさられてしまっては、意味がないのだ。

「笠原先生の実験は、卒業しても忘れられないって、去年の子たちがいっていましたよ。」


私は、人をほめるのが得意ではない。そんな様では、教師には向かない、ということもわかってるけれど、大げさに相手を舞い上がらせられるようなセリフや仕草がすぐに思い浮かばないのだ。

言葉を選ばないと、うまく伝えられない。

その分、できるだけ自分の中に沸き起こった感情の理由となる場面は、しっかりと記憶に焼き付けておいて、いまだ、と思った時に事実を相手に伝えるようにしている。


生徒に好かれる教師というのは、生徒の感情をコントロールするのに長けていることが多い。

自分の思うままに、生徒をやる気にさせたり、悔しがらせたり、時には怖がらせたり、自信を持たせたりすることができる。そんな教師の前で、生徒はどんどんと従順になり、優秀になったような錯覚を起こすのだ。

これは生徒を自由に操れない私の妬みなのかもしれない。

でも、そんなのおかしいんじゃないかって、考えて私は時々「教師らしく」なくなってしまう。感情を操る言葉なんて、悪魔の呪いみたいだ。その先生がいなくなってしまったら、操られていた生徒は、自分で考えて生きていけるのだろうか?



そんな呪いを使わなくても、生徒を実験だけで魅了する笠原先生の授業スタイルはとても健全で、好ましかった。


私は、ただ、自分の心の中に残った、その本人は知らないかもしれない事実を伝えるだけだ。
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