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第6章 由里子 濡れ場

皆が見詰める中、無造作に由里子に近付く男、畏る監督。
「先生、お願いします」
「んっ？ 乳首か？」
「はい、この娘、緊張しまくって・・」
「問題無いわ、任せておけっ」

「監督ぅ？ この人、何っ？」
「んっ、前戯師の先生だっ。お前の緊張を解して貰うんだっ」

男がパンクを退かせ、由里子の両腕を頭の上に引き上げる。
「おいっ、此奴の手を押さえておけっ」

由里子の口に指を押し込み、口中を弄り始める。
「・・んっ、んっ、んんぅぅ・・」
一体どの様な指技か？ 忽ち、甘い呻めきが鼻から漏れ始める。

男が抜いた指に、見るからに粘った唾液が塗れている。
その唾液を予告も無く、由里子の腋の窪みに塗りたくる。

忽ち自らの唾液に塗れる、青みがかった左右の窪み。
男が両手の指を違い、ビブラートの如くマッサージを始める。

「おいっ、お前も男優なら覚えておけっ・・女の娘は、いきなり乳首を慰めても、驚き固まるだけじゃ。
先ずは、腋窩リンパを解して、それからスペンス乳腺を刺激するんじゃ・・焦らして焦らして、最後に仕上げで乳首だっ。
感じてるかは、窪みの匂いで判断するんじゃ、まぁ、観ておれっ」

男が本格的に、愛撫を施し始めた。
指の腹で窪みを回し揉み、時折爪裏で引っ掻く様に刺激する。
そして、付け根の腋窩リンパ節を、押し込むと由里子が反応した。
「・・・・ぁ、ぁぁ・・」
(わ、腋で感じるなんて・・嫌らしい娘だと、思われる・・)
懸命に平静を装う由里子、予想外の快感に漏れるか細い呻き。

やがて、男の指が、豊かな隆起の麓に差し込まれ震わせ始めた。
腋で生じた快感の塊が、増幅しながらスペンス乳腺を辿り、乳首に蓄積される。
(あぁぁ・・こんなの初めてぇ、き、気持ちイイィ)
居ても立っても居られない愉悦に、無意識に身動ぐ由里子。

「ほぉ、中々敏感な娘じゃっ、それに我慢強いのぉ？ もっと耐えるのじゃ・・解き放たれる時の快楽は、凄まじくなるからのぉ」
粛々と由里子の窪みと乳房を責め続ける男の指、乳首に溜まり続ける快感に、由里子の端正な顔が恍惚に歪み始めた。

と、男が由里子の窪みに鼻を寄せた。
「んっ？ そろそろ良い頃じゃ、お主、余程溜まってたようじゃ、可哀想そうにのぉ・・存分に可愛がって貰えっ」

固唾を呑むスタッフの鼻を、窪みから漂う酸っぱ臭さが突いた。