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片時雨を抱きしめて
第2章 第二章 片時雨


「ありがとうございました」

タオルで髪の毛をふきながら先生のもとへ寄る。
先生の部屋には書斎のような机に椅子が一つある以外、座れるような場所がどこにもなく私はどこにも座れずにぼうっと立っていた。

それに気づいた先生がここ、と自分の座っている横をぽんぽんと叩いた。
白いシーツがひかれたベッドの上で先生がにこりと笑った。

もう、私、なにかんがえて__。
男子中学生のような気分になっている自分を嫌悪し頭をふった。
先生は先生なんだから__。
先生だってどこもあてのない私を仕方なく家にあげてくれたのだ。失礼のないように、
___嫌われないように、しないと。
「体あったまった?」

先生のとなり、少しだけ距離をあけて座った私に先生はマグカップを手渡した。
あたたかいお茶がさらに体をあたためる。

「うん。やっぱこの季節の雨は冷たい」
「そりゃそうだよ、ほんっと馬鹿だなあ」
「だって仕方ないじゃん…」

「で」

先生は少し離れた私のほうを向き、距離をつめて、座りなおした。

「話す気になった?」

先生は口角を少しだけあげた。先生はどこにいても、家に、いても、"先生”の顔をやめない。やさしく私の言葉を待つ。


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