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朏の断片‐ミカヅキ ノ ダンペン‐
第5章 #4
「俺のこと好き?」
「うん……好きかも」
「かもとかいらんねん、言いきれや」
舌を絡めてキスをするとそこからとめどなく全身がとけていく。
「何かお腹の奥の方がムズムズして気持ち悪い」
「触ってほしいん?」
「――どうかな」
悩ましい吐息はとんちんかんな答えを呟く。
「だから言えや」
「よく……わかんない」
何がやねん、と心で悪態をつきながら上田の短パンに手をかけた。今日は男物のトランクスをはいているらしい。
「自分でとかも、したことないし」
「マジでか」
「美希でいる時間が長いから。自分のことはよくわからない」