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朏の断片‐ミカヅキ ノ ダンペン‐
第6章 #5


コクコクと小さく上田の喉が鳴る。飲んでる最中もキスをしてやったから幾分苦しそうだったが、少しも溢さず飲みきった。


口が空になってから、上田の頬を舐めあげてみた。


「マサキの涙のほが甘い味するわ」


泣いて泣いて、ぐしゃぐしゃになった顔でも。やっぱり上田は可愛かった。腫れたら腫れたで赤い目が色っぽい。

そのまま何度か同じように口移しを繰り返し、息が僅かに上がってきた。


「アカンわ。マサキエロすぎや」


残り少ないペットボトルが床に倒れてこぼれた。


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