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愛妻ネトラレ 久美子
第14章 話題の整体師
『あ〜ン、これじゃ完全に痴女じゃない…。せめてアンダーヘアの処理くらいちゃんとしとくんだったぁ』
必死に下半身の白い布切れのポジションを直しながら、ブツブツと先に立たぬ後悔を、ひとりごちたる久美子。
しかし、ひとしきり愚痴をこぼしたら開き直ったと見え、籠に一緒に用意してあったバスタオルを背にかけ、久美子は言われた通りベッドに俯せになる。
(ま、俯せじゃ陰毛はみ出ててもわからないわよね)自身に言い聞かせるように、呟く久美子。
『ハイハイ、スイマセン。お待たせしましたね〜』
愛嬌はあるが、どう考えても中年オヤジとしか思えない声が聴こえ、久美子はギョッとして声のした方に頭を向ける。
そこには、ザ中年とでも称すべき、恰幅の良い、額の禿げ上がった、加齢臭のしそうな、ニヤけたオヤジが愛想笑いを浮かべて立っていた。
『えッ…』
思わず驚愕の表情を浮かべる久美子に、禿げオヤジは思い当たることがあるのだろう。
『あぁ〜、いや…奥様も、若いイケメン整体師目当てでしたか?…実は私の息子と、その友人で開いている整体院なんですが、彼らに用事があって店に出れない時は、父親の私が代わりに留守番がてら整体をしてましてねぇ…。つい先日も若いイケメンじゃないなら帰ります!と怒鳴って帰ってしまったマダムがいましてねぇ…』恥ずかしそうに、失敗談を話す禿げオヤジ。
『いえ…確かに若くて格好いい整体師さんのお店だとは聴いてましたけど、肩凝りさえ解消されれば私は…』
僅かに心にこびりつく落胆の気持ちを、おくびにも出さずに久美子は言った。
マダムに怒鳴られ帰られた、この禿げオヤジに同情する気持ちもあったのかもしれない。
『そ、そうですか!そして肩凝りですね!まかせて下さい!肩は私のほぐすの得意ベストスリーに入ってますぞ!』
冗談なのか、本気なのか、イマイチわからないオヤジ特有の空気を醸し出し、禿げオヤジはおもむろに久美子へのマッサージを開始した。
(なんだ…バスタオルの上からマッサージするのね)ちょっと安心と、久美子は心の中で安堵した。
いくらマッサージ、邪な意味はないにしろ、この禿げオヤジに直接素手でマッサージされるのは、つまりペンディング·愛撫されるようなものだ。
首元から、肩、肩甲骨、背中と、力強くも優しく圧力が久美子の毛細血管を活発化させ、固まり滞っていた凝りが霧散していく。
必死に下半身の白い布切れのポジションを直しながら、ブツブツと先に立たぬ後悔を、ひとりごちたる久美子。
しかし、ひとしきり愚痴をこぼしたら開き直ったと見え、籠に一緒に用意してあったバスタオルを背にかけ、久美子は言われた通りベッドに俯せになる。
(ま、俯せじゃ陰毛はみ出ててもわからないわよね)自身に言い聞かせるように、呟く久美子。
『ハイハイ、スイマセン。お待たせしましたね〜』
愛嬌はあるが、どう考えても中年オヤジとしか思えない声が聴こえ、久美子はギョッとして声のした方に頭を向ける。
そこには、ザ中年とでも称すべき、恰幅の良い、額の禿げ上がった、加齢臭のしそうな、ニヤけたオヤジが愛想笑いを浮かべて立っていた。
『えッ…』
思わず驚愕の表情を浮かべる久美子に、禿げオヤジは思い当たることがあるのだろう。
『あぁ〜、いや…奥様も、若いイケメン整体師目当てでしたか?…実は私の息子と、その友人で開いている整体院なんですが、彼らに用事があって店に出れない時は、父親の私が代わりに留守番がてら整体をしてましてねぇ…。つい先日も若いイケメンじゃないなら帰ります!と怒鳴って帰ってしまったマダムがいましてねぇ…』恥ずかしそうに、失敗談を話す禿げオヤジ。
『いえ…確かに若くて格好いい整体師さんのお店だとは聴いてましたけど、肩凝りさえ解消されれば私は…』
僅かに心にこびりつく落胆の気持ちを、おくびにも出さずに久美子は言った。
マダムに怒鳴られ帰られた、この禿げオヤジに同情する気持ちもあったのかもしれない。
『そ、そうですか!そして肩凝りですね!まかせて下さい!肩は私のほぐすの得意ベストスリーに入ってますぞ!』
冗談なのか、本気なのか、イマイチわからないオヤジ特有の空気を醸し出し、禿げオヤジはおもむろに久美子へのマッサージを開始した。
(なんだ…バスタオルの上からマッサージするのね)ちょっと安心と、久美子は心の中で安堵した。
いくらマッサージ、邪な意味はないにしろ、この禿げオヤジに直接素手でマッサージされるのは、つまりペンディング·愛撫されるようなものだ。
首元から、肩、肩甲骨、背中と、力強くも優しく圧力が久美子の毛細血管を活発化させ、固まり滞っていた凝りが霧散していく。