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第4章 主任とひとつ屋根の下

主任の叫び声が店中に響き、お客さんやスタッフ全員が一斉にこっちを向く。
私も耳をふさぐ。

「とにかく今日は家に帰れ」
「え？でも仕事が…」
「お前の副業が部長や課長に知られたらオレまでとばっちりが来るんだぞ！」
「いや、だって…」
「でも、だってはいらない！」
ひょいと主任が私を抱えあげる。

「店長さん悪いけど、コイツ連れて帰ります」
「は、はぁ…」
店長は目が点になってる。
「ちょっと何するんですか！降ろして下さい！」
そのまま外に連れ出され、タクシーに乗せられ、辿り着いたここはどこ？

「あの…ここは？」
「オレの家だ」
「えっ！主任の家！？」
「そうだ」
「何でですか！？」
「アパートの退去が迫ってるんだろ？」
「そうですけど…」
「次のアパート見つかるまでここで生活してろ」
「…へ？」

カギを開け中へ入る主任。
「ほら、早く入れよ」
「あ、はい。お邪魔します…」
主任って確かひとり暮らしだって話。
それにしては広い家。
2階に案内される。

「ここの部屋使って良いから」
「わぁ、広い部屋！」
アパートの部屋より広い！
「オレの部屋、隣だし何かあったら言えよ」
「はい！」

男性のひとり暮らし。
広い家。
掃除もされててキレイ。
けど、主任が全部やってるの？
なんか、主任って謎だ…。