この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
唇果実
第1章 少女達
「少年」て、どんなことを指すんだろう?

私の日常、まわりに生活している昼間の部族は所謂「少年少女」と呼ばれている。もちろん私自身も。
でも、朝になると教室に集まってくる男子に「少年」なんて一人もいない。
みんな中途半端に毛が生えているし、何よりも匂いだ。成長の証みたいに纏った整髪料や制汗スプレー、当然みたいに潜む汗と埃と砂の匂い。私はそんなものに包まれたものを「少年」とは認めない。

じゃあもっと年下の小学生男子は?
あの子達にには何かが足りない。ただの子供なのだから。

「おはよー。なに朝から黄昏てんの?生理?」

レペゼン「少女」の登場だ。
ツヤツヤの黒髪は濡らしたみたいに光ってるくせに、その実サラサラだ。

「おはよー。今日もいい匂いさせてるね。クンクン」

私は少女の匂いが大好きなのだ。

「イヤだー、バカ!くすぐったいよー」
「ユウリってレズッ気あるよねー」

嗚呼、予定調和。
大人たちは大きな勘違いをしている。
少女達は刺激や冒険、背伸びなんか欲していない。こんな風に愛すべき予定調和を永遠に守護する保守派なのだ。だからみんな揃って同じような髪形にして、同じアイドルやアニメを好きになり、同じ文房具にホッとするのだ。でも、私は違う。

やっぱりツヤツヤサラサラなんだけど、ワンレンボブに揃えた私の髪はちゃんと皆との間にパーテーションの役割を果たしている。鬼太郎みたいって言われたとしても、だ。

「ユウリ」は陽の光の下だけでの名前。

「euri」って綴る密かな自称だって持っている。
/16ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ