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硝子の初恋
第7章 初めて一緒のクリスマス
ようやく部活を終え、大学のプールからの帰り道。

クリスマスイブの今日は、まゆなの家で2人でパーティーをする約束をしていた。

「まゆの姉ちゃん太っ腹だな」

「うん。ボーナスがたくさん出たとかで、クリスマスイブに両親に豪華ディナープレゼント! なんて、ちょっと尊敬した」

まゆなの姉は、今夜、両親にお洒落なレストランのコース料理をプレゼントしていた。母親の嬉しそうな顔を思い出し、まゆなも笑顔になる。

「てか、まゆの姉ちゃん幾つ?」

「20歳! 来月成人式! 眞斗はお兄さんとお姉さんがいるんだよね」

いつか高臣から聞いた家族の話を思い出すまゆな。確か、高臣の兄は社会人で、姉は大学生だったはず。

「あー、兄貴は会社の寮に入ってるし、姉貴は彼氏と同棲中で、全然会ってねぇけどな」

「やっぱり美男美女でモテモテ?」

「さぁな」

たわいない話をしながら、気付けばまゆなの家に到着していた。

「準備出来たらメールするからね」

パーティーの料理とケーキは、まゆながこれから作る予定だ。

「了解」

ヒラヒラと手を振り、高臣の自転車が遠ざかる。

(頑張らないと!)

高臣の後ろ姿を見送りながら、まゆなは気合いを入れた。
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