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硝子の初恋
第7章 初めて一緒のクリスマス
「さてと……せっかくまゆが作ってくれたケーキ、ゆっくり食える場所行くか」

高臣がまゆなの顔を覗き込む。

「どこ? こんな日のこんな時間じゃ、どこも満員だよ?」

「ちゃんと予約してある」

「さすが眞斗ッ」

まゆなは高臣の腕を組む。

「あ……待って!」

組んだ腕を一度離したまゆなは、箱の中のもう片耳のピアスをはめる。

「似合う?」

「当たり前だろ、俺が選んだんだから」

笑い合い、腕を組んで歩き出す。


(幸せ、幸せ、幸せッ!!)

どうか、この幸せがずっとずっと続きますように……

まゆなは夜空を見上げる。

(お願い、どうかこのまま眞斗とラブラブでいられますように……)

好き過ぎて離れたくない。

好き過ぎて怖い。

沙有里には"まゆはネガティブだ"っていつも笑われるけど、好きとか幸せとか感じる度に不安になる。

まるで薄い氷か硝子の上にいるみたい。

簡単に割れそう。

簡単に壊されそう。

どうかお願いッ、誰にも壊されませんように……!!

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