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硝子の初恋
第9章 突然のサヨナラ
「眞斗……お願い……ちゃんと話しよ? 別れるなんて……嫌だ」
止めどなく溢れてくる涙を気にする余裕もなく、まゆなは尚も高臣に縋った。
「……俺だって……ッ」
眉間にキツくシワを寄せ、苦々し気に呟く高臣。
「じゃあ……ッ」
「ごめん! 無理!!」
まゆなの最後の希望を打ち砕くように、高臣がキッパリと言い切る。
「眞斗?」
「……頼むから……別れて?」
まゆなは狂ったように、首をブンブン振る。
「まゆ……」
「いや……眞斗……」
「もう……名前で呼ぶな……」
「─────…ッ」
"名前で呼ぶな"そう言われた瞬間、まゆなの中で全てが終わった気がした。
高臣からの拒絶の言葉に、ガックリとその場に座り込むまゆな。
その横を、足早に通り過ぎる高臣。笑いを零しながら、高臣の後を追うつぐみ。
今朝までは確かに普通だったのに……意味も分からず、突然に、サヨナラはやって来た。
止めどなく溢れてくる涙を気にする余裕もなく、まゆなは尚も高臣に縋った。
「……俺だって……ッ」
眉間にキツくシワを寄せ、苦々し気に呟く高臣。
「じゃあ……ッ」
「ごめん! 無理!!」
まゆなの最後の希望を打ち砕くように、高臣がキッパリと言い切る。
「眞斗?」
「……頼むから……別れて?」
まゆなは狂ったように、首をブンブン振る。
「まゆ……」
「いや……眞斗……」
「もう……名前で呼ぶな……」
「─────…ッ」
"名前で呼ぶな"そう言われた瞬間、まゆなの中で全てが終わった気がした。
高臣からの拒絶の言葉に、ガックリとその場に座り込むまゆな。
その横を、足早に通り過ぎる高臣。笑いを零しながら、高臣の後を追うつぐみ。
今朝までは確かに普通だったのに……意味も分からず、突然に、サヨナラはやって来た。