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硝子の初恋
第9章 突然のサヨナラ
「高臣! 何だこのタイムは! やる気あんのか!?」
冬の間の練習会場である大学のプールに、コーチの怒鳴り声が響く。
「……すみません」
「記録会近いんだぞ! 気合入れろ!!」
「はい」
コーチの大きな声とは対象的に、高臣の声は消え入りそうに小さい。
「珍しいね。高臣先輩、どうしたのかな?」
何も知らない沙有里は、高臣とコーチに目線を置いたまま、まゆなに言った。
「………」
まゆなも心配そうに高臣を見つめる。
何度か高臣と目が合うけど、すぐに逸らされる。
まゆなは意を決し、タオルを持って高臣に駆け寄った。
冬の間の練習会場である大学のプールに、コーチの怒鳴り声が響く。
「……すみません」
「記録会近いんだぞ! 気合入れろ!!」
「はい」
コーチの大きな声とは対象的に、高臣の声は消え入りそうに小さい。
「珍しいね。高臣先輩、どうしたのかな?」
何も知らない沙有里は、高臣とコーチに目線を置いたまま、まゆなに言った。
「………」
まゆなも心配そうに高臣を見つめる。
何度か高臣と目が合うけど、すぐに逸らされる。
まゆなは意を決し、タオルを持って高臣に駆け寄った。