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硝子の初恋
第9章 突然のサヨナラ
練習後、鍵当番のまゆなを高臣は自転車置き場で待っていた。

(許してくれるかわかんねぇけど、全部説明して、またまゆと笑い合いたい)


昼休み、まゆなを見るつぐみの目は正気ではなかった。

あの場でまゆなに必死に弁解するより、別れたとつぐみに思わせた方がいいと高臣は思った。

今まで、来る者拒まずに誰彼構わず女を抱いて来た。

その罰が、自分に当たるならまだいい。

でも、自分のせいで、まゆなを傷付ける訳にはいかない。

高臣は、ギュッと拳を握り締めた。

「高臣先輩ッ」

高臣の後ろから聞こえたのは、高臣が望んでいた声ではなく、出来れば二度と聞きたくなかった声。

「お前ッ」

「立石つぐみです。彼女の名前くらい覚えて下さいね」

つぐみは、高臣の腕に絡み付いた。
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