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硝子の初恋
第1章 憧れの王子様
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜
高臣の携帯が奏でる着メロに、2人の身体がビクリと揺れる。
「小長井先輩……」
ポケットから取り出した携帯を開き、高臣が呟く。
「……出ろよ」
「え?」
高臣が、自分の携帯をまゆなに突き出す。
両手を高臣のネクタイで縛られているまゆなが出れる訳がない。でも、それよりも、先程の小長井からの告白を聞いた後で気まずかった。
「何でですか? 私が出たら……」
「いいから出ろ!」
まゆなの言葉を遮り、高臣が苛立った声を上げる。
「じゃ、じゃあ……離れて下さい……」
下の方で繋がったままの身体。まだ痛みの残るそこに、まゆなは小さく身じろぎする。
「……このままで、出ろ」
そう言うと、高臣はスピーカー通話のボタンを押し、捲れ上がったブラジャーに挟むように、まゆなの胸元に携帯を置いた。
『もしもし? 高臣? 店番もステージも放って……お前どこにいるんだよ?』
電話の向こうに、小長井の声が聞こえる。
まゆなは高臣を見つめ、首を振る。
高臣は冷たい表情をして、小さな声で出ろと言う。
『もしもし? 高臣? おーい』
電話の向こうに響く小長井の声。
「……も……もしもし……」
消え入りそうな声でまゆなは応えた。
高臣の携帯が奏でる着メロに、2人の身体がビクリと揺れる。
「小長井先輩……」
ポケットから取り出した携帯を開き、高臣が呟く。
「……出ろよ」
「え?」
高臣が、自分の携帯をまゆなに突き出す。
両手を高臣のネクタイで縛られているまゆなが出れる訳がない。でも、それよりも、先程の小長井からの告白を聞いた後で気まずかった。
「何でですか? 私が出たら……」
「いいから出ろ!」
まゆなの言葉を遮り、高臣が苛立った声を上げる。
「じゃ、じゃあ……離れて下さい……」
下の方で繋がったままの身体。まだ痛みの残るそこに、まゆなは小さく身じろぎする。
「……このままで、出ろ」
そう言うと、高臣はスピーカー通話のボタンを押し、捲れ上がったブラジャーに挟むように、まゆなの胸元に携帯を置いた。
『もしもし? 高臣? 店番もステージも放って……お前どこにいるんだよ?』
電話の向こうに、小長井の声が聞こえる。
まゆなは高臣を見つめ、首を振る。
高臣は冷たい表情をして、小さな声で出ろと言う。
『もしもし? 高臣? おーい』
電話の向こうに響く小長井の声。
「……も……もしもし……」
消え入りそうな声でまゆなは応えた。