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硝子の初恋
第10章 サヨナラの理由が知りたい
「げっ、まゆっ! タイミング悪過ぎっ」
口裏合わせをしなければと、沙有里は慌ててまゆなに駆け寄る。
「全然メール返せなくてごめん」
小声で沙有里と話すまゆなの後ろから、
「予定があるんじゃなかったのかよ?」
怒りを含んだ瞳でまゆなを見下ろす、仁王立ちの高臣。
「あ……」
まゆなと沙有里が一瞬で目配せする。
「あの…すみませんでした……もう用事は済んだので……」
「ふーん」
高臣は冷たくそう言うと、更衣室に向けて歩き出す。