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硝子の初恋
第11章 再び重なる心
「よかった……」

余韻に浸り、抱き合ったままの2人。高臣がまゆなを抱き締めながら呟いた。

「え?」

「どんなに脅されても、立石相手じゃ勃たなかったから。そのうち自分でシても勃たなくなって、マジで病院行こうか悩んでた」

少し恥ずかしそうにそう言う高臣に、つぐみとはしていなかったんだと、まゆなは安堵のため息を漏らす。

「……でも、あの日……」

言い掛けて俯くまゆな。

高臣とまゆなが別れる事となった決定的瞬間。
つぐみの中に深く挿し込んだ高臣の姿を思い出し、まゆなはギュッと硬く目を閉じた。

「うん……言い訳になるけどさ……」

高臣は口を開く。

まゆなと別れる事になったあの日の屋上でのつぐみとのやり取りから、頬を殴られた今日の出来事まで。全てをまゆなに話していた。
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