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硝子の初恋
第12章 踏み出す勇気
「……って、俺には言えなかったよな。沙有里には?」
「ううん……眞斗と別れた事も言ってない」
「"別れた"…か」
「うん……」
つぐみに脅される形で別れた。だが、お互いまだ心は繋がっていた。そしてまた身体と共に繋がる事が出来た。
それでもこの先の不安が大きくて、何だかそのことに触れるのに戸惑ってしまう。
「さっ、沙有里は最近、侑吾先輩と仲がいいみたいだよね!」
気まずさに耐えきれず、まゆなが話題を変えようと口を開いた。
「侑吾? へぇ、知らなかった」
「嘘!? 沙有里が猛アタック中なだけだからっ、侑吾先輩に変な事言わないでよ?」
高臣はてっきり侑吾から聞いているかと思っていたまゆなは慌てた。
「言わないよ。他人の恋愛に興味ない…自分で手一杯。でも、沙有里は侑吾みたいなのがタイプなんだ」
「うん。保健室の前で会った時から一目惚れ! 最初はまともに話す事すら出来なくて、いつもの沙有里じゃなかったの」
まゆなが楽しそうに笑う。
「あー、なんかキャラおかしかった時期あったよなぁ」
沙有里がやたら吃っていたのは確かに侑吾の前でだったと、高臣は思い出して笑った。
「ううん……眞斗と別れた事も言ってない」
「"別れた"…か」
「うん……」
つぐみに脅される形で別れた。だが、お互いまだ心は繋がっていた。そしてまた身体と共に繋がる事が出来た。
それでもこの先の不安が大きくて、何だかそのことに触れるのに戸惑ってしまう。
「さっ、沙有里は最近、侑吾先輩と仲がいいみたいだよね!」
気まずさに耐えきれず、まゆなが話題を変えようと口を開いた。
「侑吾? へぇ、知らなかった」
「嘘!? 沙有里が猛アタック中なだけだからっ、侑吾先輩に変な事言わないでよ?」
高臣はてっきり侑吾から聞いているかと思っていたまゆなは慌てた。
「言わないよ。他人の恋愛に興味ない…自分で手一杯。でも、沙有里は侑吾みたいなのがタイプなんだ」
「うん。保健室の前で会った時から一目惚れ! 最初はまともに話す事すら出来なくて、いつもの沙有里じゃなかったの」
まゆなが楽しそうに笑う。
「あー、なんかキャラおかしかった時期あったよなぁ」
沙有里がやたら吃っていたのは確かに侑吾の前でだったと、高臣は思い出して笑った。